段階型環境マネジメントシステム:よくあるご質問(Q&A)


ISO 14005はガイドラインであって、各組織が自由に活用するもので、ISO 14001のように「認証」を目的とした規格ではないと聞きました。組織が自由に活用する規格を第三者が検査し登録する意義は何ですか?

ISO14005:2010の意図は、その序文に述べられています。「多くの組織は、正式な環境マネジメントシステムをもつことによって、利益を得ている。しかし、多くの企業、特にSME(注)は、これが多大な便益になるにも関わらず、このようなシステムをもっていない。--段階的アプローチには、数々の利点がある。利用者は、環境マネジメントシステムに投ずる時間及び費用が、どれほどの利益を生むかを容易に見積もることができる。利用者は、環境改善がいかにコスト削減を生み、地域社会との関係を改善し、法的及びその他の要求事項への順守を示し、顧客の期待に応えることに役立つかを知ることができる。利用者は、組織にとって価値ある要素を一つ一つ追加、拡大してシステムを完成していくことによって、環境マネジメントシステムの利点を追求することができる。」(ISO 14005英和対訳版、財団法人日本規格協会発行より、注:SMEは中小規模の企業)。しかしながら、ISO 14005はガイドラインのため、段階の選択の自由度があり「どのように選択するとよいのか」、また「活用した成果をどのように認めるか」、「利害関係者から評価されるにはどうするか」といった方式は特定されていません。 ISO 14005準拠段階型環境マネジメントシステム(JACOスキーム)では、ISO 14001の要求項目を108項目に分け、段階的に環境マネジメントシステムを構築できるよう3段階(HOP、STEP、JUMP)に設定しました。 検査員が組織の環境マネジメントシステムを検査し、合格すると、構築レベルに応じた合格証 を発行します。第三者機関の検査を受けることで、活動をより確実にし、対外的な信頼を確保するとともに、環境への取り組みをアピールすることができます。

段階型環境マネジメントシステムはHOP、STEP、JAMPと14001へ進む過程のような位置付けですが、HOPの段階でも合格すると14005の合格証は もらえるのでしょうか?

HOP、STEPの各段階で合格証を発行します。HOP段階でもコンプライアンス確保と省エネ等環境改善 などの成果が出るため、環境マネジメントシステムとして一定の評価ができることを証明するものです。

合格証と"認証"の違い

"認証"はISO 14001の要求事項に沿って仕組み構築・運用している組織をIAF(国際認定機関フォーラム)の仕組み(IAFによるスキーム)に基づき審査し判定した結果により組織がISO 14001の 要求事項に沿って環境マネジメントシステムを構築・運用していることを証明できる場合、"登録証"(認証文書)を発行するものです。"合格証"は、ISO 14005準拠段階型環境マネジメントシステム(JACOスキーム)に基づき、検査、 判定した結果、組織が各段階(HOP、STEP)の要求事項に沿って環境マネジメントシステムを構築 ・運用していることを証明するものです。

HOPとSTEPの段階における概算費用、期間 10名、20名、30名、50名の想定で、JACOさんの講習を受け、検査、合格(合格証を含め)までの概算費用、期間をお教えください。

検査登録(合格証を含む)費用は、弊社営業部ISO 14005検査センタ(お電話06-6345-1731またはWebページから https://www.jaco.co.jp/inquiry.htm )にお問い合わせください。JACOの講習費用は、JACOのWebページのセミナー欄をご参照ください。http://www.jaco.co.jp/cgi-bin/seminar/semilist.cgi?s=17

HOPで合格した段階で国際規格のシステムを有したと言えるのか?

ISO 14005は2010年12月に正式な国際規格ISO 14005:2010として発行されました。 HOP段階でもISO 14005に従って環境マネジメントシステムを構築・運用していることを社外に 公表することができます。 ただし、ISO 14001とは異なりますので、誤解のないように、段階型環境マネジメントシステム であることを明確に表現することが必要です。そのことが分かるよう、組織の環境マネジメント システムの構築レベルを記載した合格証を発行します。

弊社では"国際規格"は必要ないと思っているのですが、 商社等が取得するメリットはありますか?

企業活動を維持・発展させていくための基盤となるものです。環境経営を強化して、強みを伸ばし人材の育成・活性化や省エネ・業務改善での利益を確保していくベースを強化すると共に取引先、地域社会、株主、従業員などからの評価を高めていく極めて有効なツールであると言えます。ISOはグローバルに認められるものとしての価値が大きいものです。 国内取引だけだから不要だという向きもありますが、およそ企業活動でサプライチェーンや顧客先のその先を考えると世界に繋がっていない企業はないと思われます。審査(検査)を通じて企業力をアップさせていく活用や一地域レベルに止まらない高みへの改善を進めていくための仕組みとして、メリットがあると考えます。また、企業活動アピールも含めて他社との差別化が図れます。

群での取扱い(数組織がまとまって検査を受ける方式)は可能か?

群での検査は、さらに費用低減が可能で、お勧めです。ISO14001での群審査経験を活かし行なえるようにしています。

9001等と統合審査はできるのか?

14005は検査であり、統合審査にはなりません。しかし、9001等の審査と連続して14005の検査を行うことは可能で、費用低減のメリットはあります。

経営事項審査点への加算の見込みはどうか?

14000シリーズのため、JIS化(2012年初)後可能となっていく見込みです。

マニュアルは無くてはならないのか?

HOP段階ではマニュアルの作成は不要です。STEP段階では必要になります。しかし環境マネジメントシステムを周知させ運用する手段としてマニュアルも効果的で有益と思われます。

80%で合格とのことだが、必須事項以外の不適合は80%に達すれば、是正処置は好きなものだけ選べばよいのか?また、是正処置は有効性の確認まで完了しないと合格証は出ないのか?

初回の検査で要求事項項目数(HOPの場合46項目)の80%に適合していることが合格の条件です。80%に満たない場合の是正処置は、必須項目は不適合の全項目是正が必要で、その他の要求項目は必須項目を含む全項目の80%以上が適合となるよう是正が必要です。是正項目は自由に選択が可能です。しかし、サーベイランス検査を行う際には該当段階の全要求項目に適合していることが登録継続維持の条件になりますので、サーベイランス検査での不適合は全件是正が必要です。

システム構築後、すぐに効果がでるのでしょうか?

ISOのマネジメントシステムは継続することで効果が出る仕組みになっています。 ISO 14005準拠段階型 環境マネジメントシステム(JACOスキーム)では、HOP、STEP、JUMPのそれぞれの段階でPDCA (計画、実行、評価、改善)サイクルが回るように要求事項を設定していますので、パフォーマンスを 確認し、成果を得ながら次の段階へ進むことが可能です。

HOPとSTEPの要求項目の違いを教えてください。

HOPでは、マネジメントシステムの確立と実施に重点をおき、検査を実施します。 文書化を要求する項目もありますが、マニュアルの作成は要求していません。 STEPでは、マネジメントシステムがより確実に実施されていることを教育・訓練の手順や 外部のコミュニケーションの対応記録等により確認します。 難易度の高い内部監査はJUMP(=ISO 14001)の要求項目です。 まずは取組みやすいHOPから始めて、レベルアップを目指してはいかがでしょうか。

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